あなたの値打ちは?『「あなた」という商品を高く売る方法~キャリア戦略をマーケティングから考える』永井孝尚著

「日々の仕事が忙しくて、将来のことなんて考えられない」
「同期が昇進して活躍してる。正直焦ってる」
「このまま今の仕事を続けていていいのか?将来が不安だ」
「自分のキャリアをどう考えればいいんだろう」

社会人になって、程度の違いはあれど、同じような思いを感じた事があるんじゃないかと思います。
この本は、マーケティング戦略アドバイザーの著者が、マーケティングの手法を応用することでキャリアを築く方法を解説した本です。
キャリアって考えると、「自分」を中心に考えてしまいがちですが、「自分を必要とする相手に対して何ができるか?」というマーケティング視点で考察されています。

あなたのキャリアは、「あなたという商品」の価値を必要とする人が、高く買ってくれることで決まる。だから「あなたという商品」を高める戦略が必要なのだ。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 本ブログへ

狙うは完全独占。「好きなことで、だれもやっていないこと」をやる

JESHOOTScom / Pixabay

どこで戦うのか?

多くのライバルが激しく競争し合う市場を「レッドオーシャン」、その逆でライバルが少なく、競争しなくてよい市場を「ブルーオーシャン」と呼びます。

レッドオーシャンで競争をするのか、ブルーオーシャンで無競争を狙うのかは、自分の戦略次第です。ただ、効率よく自分の商品価値を高めるなら、当然ですがブルーオーシャンを狙うべきです。

商品価値を上げる努力は必要

「好きなこと」は誰でもいくつか持っています。しかし、好きなことの中で、「誰もやっていないこと」となると、かなり数は減るんじゃないかと思います。さらに、「周りから価値があると思われるようなこと」となると、1つも無くなってしまう人が大多数じゃないかと思います。

誰だって、自分が好きなこと×誰もやっていないこと×価値があることが1つでもあればよいのですが、そんなもの最初から持ってる人なんていないですよね。最終的にはこれに当てはまるものを目指すとしても、この状態に持っていくには試行錯誤しながら価値を高めていく必要があります。この段階では、競争も避けられないです。つまり、最初は価値が低い中で、競争しながら自分の商品価値を高める努力をしないといけないのです。

ですが、闇雲に努力するのはダメです。「戦略」が必要です。どうすれば競争のない完全独占の状態に自分の商品価値を持っていけるかを考えた上で、努力しないといけません。

ライバルはヒトだけじゃない

他の人は真似できなくても、テクノロジーで解決できることでは価値がないことも理解しておく必要があります。

例えば、「誰よりも早くテンキーで数字の入力ができる」みたいな能力だと、RPAやAIなどの技術には太刀打ちできません。

注文処理のような手順の決まった「定型業務」は、顧客にとって新たな価値を生むわけではありません。このような定型業務は、手順が決まっているのでAIなどの最新技術を使えば効率化できます。価値が低くて最新技術を使えばできてしまうような仕事は、いずれ消え去る運命にあります。

AIやグローバル化の流れに逆らおうとしても、私たちは勝てない。だから、もしあなたが誰でもできる定型業務をしているなら、できるだけ早く、その仕事をしないで済む方法を考えるべきだ。効率化によって仕事がなくなるのを待つのではなく、自分の手でその仕事をなくしていく。空いた時間で、もっと価値のある別の仕事をすればいい。

自分の強みは「才能×技術×知識」の掛け算

geralt / Pixabay

自分の商品価値を高めるには、「自分の強み」を伸ばし、活かすことが効率的です。

「自分の強み」とは、他者と比べて勝っている能力のことで、先天的な「才能」と、後天的な学習や経験で身に付く「技術」と「知識」が組み合わさって自分の強みが生まれます。

「自分の強み」が本物か?

具体的な「自分の強み」を見つけたら、それが本物かを検証する方法があります。以下の4つの質問で「YES」が多ければ本物の強みです。

①自分の強みを使うその仕事が好きか?
②その強みを必要な人がいるか?
③その強みは誰も提供できないことか?
④その強みは真似するのが難しいことか?

仕事が好きなら人生は楽しい

Myriams-Fotos / Pixabay

私は40代後半以降、仕事以外のほとんどの時間は執筆活動に費やしていた。何もしない休みの日は、数年間で数日しかなかった。51歳で独立した後は、完全な休日はほとんどない。食事をしていても、寝ていても、常に執筆や顧客への講演・研修のことを考えている。しかし義務とか辛いと感じたことは一度もない。むしろ楽しくてしかたがない。好きなことなので、人生も仕事も充実している。おかげで心身ともに健康だ。

仕事を表す英語には、「レイバー(Labor)」と「ワーク(Work)」の2つがあります。

レイバーは「労苦・重荷」、ワークは「成果・作品」という意味があります。自分の仕事をレイバーとしてとらえている人は、仕事に義務や責任感を強く感じて、苦しくなってしまいます。逆に、仕事をワークとしてとらえられれば、創造的で楽しいものになります。

自分の仕事をキレイにどちらかに割り切るのは難しいかもしれませんが、レイバー>ワークだと長い目で見ると長続きしないのかもしれません。

失敗からの学びで人は進化する

失敗して悩むのは当たり前だ。私も失敗のたびに悩んでばかりだ。しかし悩むことには意味がある。学びが得られるからだ。なぜ失敗したのかと原因を考え、どうすればよかったのかと反省し、次はこうしようという学びを得る。人は失敗からの学びで進化する。だから失敗は決して残念なことではない。むしろ失敗を認めなかったり、失敗しても反省しなかったりするほうが問題だ。

失敗しない人なんていないですよね。特に仕事を始めた新人の時なんて失敗することの方が多かった人もいるかもしれません。また、ある程度の年齢になると、失敗すること自体を恐れてしまう人もいるかもしれません。

失敗することは恥ずかしいこと・辛いこと・残念なことなんて思わず、失敗しても、その失敗から何かを学んで進化すればいいんだとポジティブに思う気持ちが大切なことです。

成長しない仕事が最大のリスク

Dieterich01 / Pixabay

仕事を選ぶとき、多くの人は、より高い給料、福利厚生の充実度、勤務時間の短さといった待遇を重視しがちです。しかし、現代におけるビジネスパーソンの最大のリスクは、よい待遇が得られないことではありません。漫然と仕事をしていて成長できず、自分の商品価値が高まらないことです。

自分が働いている会社の待遇が良かったという事に甘んじて成長を怠っていると、例えばその会社が潰れてしまったら、自分の商品価値って一気に下がってしまいます(もともと商品価値がなかった)。

もちろん、最低限の待遇は重要ですが、それ以上に、相手が喜んでくれるような価値のある仕事をやって、達成感・充実感を得られることってもっと重要なことですよね。

待遇を追い求めるのか、自分の商品価値を高める事を求めるのか、それはヒトそれぞれの価値観です。

自分の価値を高め、自分と相手のお互いがWin-Winの関係を築ける、この本のキャリア戦略をもとに、自分の仕事のスタイルを確立していくのもいいんじゃないかと思います。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 本ブログへ